福岡市のアロマサロン「かすみ屋」の日記。お手軽なアロマレシピや香りにまつわるお話をお届けします。
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2024/11/22/Friday
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イタリア旅行番外/マドンナリリーを求めて
2008/07/06/Sunday
旅行記中断のままですみません。今回は番外で前回のマドンナリリーの記事の続きです。帰国後ざっと調べてわかったことを書いておきます。
手元の資料によりますと、マドンナリリーLylium candidum L.は地中海沿岸から西アジア地域に分布し、ヨーロッパの庭園で最も古くから観賞用にされていたユリとのこと。聖母マリアの純潔の象徴として扱われるようになったのは13世紀くらいからのことで、17世紀には処女懐胎をテーマとする絵画にはこのユリを描くことを命じた教皇布告まで発せられたほど。聖母信仰の高まりと共に、キリスト教社会で不動の地位を確立した花だったのです。
そしてやはり精油を採取する花であるとの記述もありました。確かにあの香りからしてみればうなずける話ですが、現在でも行われているかは不明です。素晴らしい香りでしたがあまり長持ちしませんでしたので精油成分はあまり多くなかったようです。ホテルに帰る短い間にも香りはどんどん薄れていきましたから。あれでは精油を採るのに相当の花が必要でしょう。だったら合成で再現した方が簡単という結論になるのではと思うのです。
さて、どうも日本で育てにくいらしいマドンナリリー、それでもどこかにないものかと検索してみたところヒットしたのが聖書植物園のサイト。福岡市早良区の西南学院大学では、聖書に登場する植物約60種類がキャンパス内に集められているのです。その中には香料植物も多く含まれているので、以前から訪ねたいと思っていたところでした。そこにマドンナリリーも植えられているというのです。
こんな近くにあったなんてラッキー!と事務局に電話して開花状況をお尋ねしたところ、残念ながら今年のマドンナリリーの花はもう終わっているとのお話。6月初旬~中旬が盛りのようです。まあしょうがないですよね。あの涼しいイタリアの山中でもう咲いていたのですから日本はもうちょっと早いですよね…。ちなみに問い合わせの際「日本で栽培が難しい花と訊いていますが」と質問してみましたところ、やはり専門の種苗業者さんに管理を依頼されているとの事でした。土とか水遣りとか難しいものなのだろうなと思います。
まあマドンナリリーが散ってしまっててもいいや、他にも見たかった植物があるしこの機会に、とその数日後訪ねてみました。暑い暑いといいながらこういうことには妙にフットワークが軽いです。
電話でお答えいただいた通りマドンナリリーは完全に終わっていました。ちょっとくらい花びらが残ってないかなという期待もむなしく終わりました。来年を楽しみにするしかないようです。
他の植物を見て廻っているうちにもう1つユリを見つけました。こちらはまだ蕾です(ここの園では1つの植物が一箇所にあるとは限らないのです。他にもあちこちでこのような例をみました)。
表示板にはやはり「マドンナリリー」とありましたが、上の写真のユリとは品種が違うようですね。もちろんこちらの植物園は学術的に云々というより聖書の世界を感じるのが目的なのですからそういうことを持ち出すのは野暮とわかっているのですが。
茎や葉を比べた限りでは、両方とも私がイタリアで見たものとは少し違うようです(強いて言えば花が先に終わっていたユリの方が近い気がします)。あちらのものはもっと茎が細く、葉も上を向いていました。ハサミをもっていなかったお爺ちゃんが難なく手で折ったのですし、私たちは帰り道で枯れた葉をむしりながら歩いたのです。ここのユリでそれをやるのはちょっと大変な気がします。
まあ、まったく同じユリでなくても良いのです。少しでもあのマドンナリリーの面影をみることができるのならば。現在蕾のユリももう少しで花開きそうです。香りを確かめにまた近いうちに訪ねたいと思っています(我ながら本当に物好きですね…。暑いのに)。
今回嬉しかったのがギンバイカ(マートル)の花が残っていたこと。聖書では「ミルトス」の名で知られている花です。あまりメジャーな精油ではないようですが、大変いい香りなので私は良く使います。
もう少し大きい花かと思っていましたら親指くらいの可愛らしい花でした。精油よりもったりした重い香りでした。
こちらはアーモンドの実。もう少ししたら果実がはじけて収穫時期になるのでしょう。
鉢植えになっていたシナモン(肉桂)。よそで見たものより少し葉っぱが丸いような気がします。
ここでは植物がまとまった形で植えられておらず、キャンパスのあちこちにちらばっている形ですので見て歩くだけでも結構な運動になりました。暑い日にお越しになる時には日傘か帽子をお忘れなく。
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●ラヴェンダー祭りやります(7/9~16のどこか3日間)
●セラピストのお茶会やります(7/8)。
手元の資料によりますと、マドンナリリーLylium candidum L.は地中海沿岸から西アジア地域に分布し、ヨーロッパの庭園で最も古くから観賞用にされていたユリとのこと。聖母マリアの純潔の象徴として扱われるようになったのは13世紀くらいからのことで、17世紀には処女懐胎をテーマとする絵画にはこのユリを描くことを命じた教皇布告まで発せられたほど。聖母信仰の高まりと共に、キリスト教社会で不動の地位を確立した花だったのです。
そしてやはり精油を採取する花であるとの記述もありました。確かにあの香りからしてみればうなずける話ですが、現在でも行われているかは不明です。素晴らしい香りでしたがあまり長持ちしませんでしたので精油成分はあまり多くなかったようです。ホテルに帰る短い間にも香りはどんどん薄れていきましたから。あれでは精油を採るのに相当の花が必要でしょう。だったら合成で再現した方が簡単という結論になるのではと思うのです。
さて、どうも日本で育てにくいらしいマドンナリリー、それでもどこかにないものかと検索してみたところヒットしたのが聖書植物園のサイト。福岡市早良区の西南学院大学では、聖書に登場する植物約60種類がキャンパス内に集められているのです。その中には香料植物も多く含まれているので、以前から訪ねたいと思っていたところでした。そこにマドンナリリーも植えられているというのです。
こんな近くにあったなんてラッキー!と事務局に電話して開花状況をお尋ねしたところ、残念ながら今年のマドンナリリーの花はもう終わっているとのお話。6月初旬~中旬が盛りのようです。まあしょうがないですよね。あの涼しいイタリアの山中でもう咲いていたのですから日本はもうちょっと早いですよね…。ちなみに問い合わせの際「日本で栽培が難しい花と訊いていますが」と質問してみましたところ、やはり専門の種苗業者さんに管理を依頼されているとの事でした。土とか水遣りとか難しいものなのだろうなと思います。
まあマドンナリリーが散ってしまっててもいいや、他にも見たかった植物があるしこの機会に、とその数日後訪ねてみました。暑い暑いといいながらこういうことには妙にフットワークが軽いです。
電話でお答えいただいた通りマドンナリリーは完全に終わっていました。ちょっとくらい花びらが残ってないかなという期待もむなしく終わりました。来年を楽しみにするしかないようです。
他の植物を見て廻っているうちにもう1つユリを見つけました。こちらはまだ蕾です(ここの園では1つの植物が一箇所にあるとは限らないのです。他にもあちこちでこのような例をみました)。
表示板にはやはり「マドンナリリー」とありましたが、上の写真のユリとは品種が違うようですね。もちろんこちらの植物園は学術的に云々というより聖書の世界を感じるのが目的なのですからそういうことを持ち出すのは野暮とわかっているのですが。
茎や葉を比べた限りでは、両方とも私がイタリアで見たものとは少し違うようです(強いて言えば花が先に終わっていたユリの方が近い気がします)。あちらのものはもっと茎が細く、葉も上を向いていました。ハサミをもっていなかったお爺ちゃんが難なく手で折ったのですし、私たちは帰り道で枯れた葉をむしりながら歩いたのです。ここのユリでそれをやるのはちょっと大変な気がします。
まあ、まったく同じユリでなくても良いのです。少しでもあのマドンナリリーの面影をみることができるのならば。現在蕾のユリももう少しで花開きそうです。香りを確かめにまた近いうちに訪ねたいと思っています(我ながら本当に物好きですね…。暑いのに)。
今回嬉しかったのがギンバイカ(マートル)の花が残っていたこと。聖書では「ミルトス」の名で知られている花です。あまりメジャーな精油ではないようですが、大変いい香りなので私は良く使います。
もう少し大きい花かと思っていましたら親指くらいの可愛らしい花でした。精油よりもったりした重い香りでした。
こちらはアーモンドの実。もう少ししたら果実がはじけて収穫時期になるのでしょう。
鉢植えになっていたシナモン(肉桂)。よそで見たものより少し葉っぱが丸いような気がします。
ここでは植物がまとまった形で植えられておらず、キャンパスのあちこちにちらばっている形ですので見て歩くだけでも結構な運動になりました。暑い日にお越しになる時には日傘か帽子をお忘れなく。
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NAME: かすみはら(かすみ屋)
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