福岡市のアロマサロン「かすみ屋」の日記。お手軽なアロマレシピや香りにまつわるお話をお届けします。
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2024/11/23/Saturday
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11月のレシピ/カモミールローマン
2008/11/05/Wednesday
イタリア旅行記のみをお読みになりたい方はこちらのリンクへどうぞ。(ちょっと脱線もありますが)
またもや遅くなって申し訳ありません。どうもムラ気でいかんのです。
11月のレシピはカモミールローマンです。
カモミールローマン Anthemis nobilis キク科
●蒸留部位:花
●蒸留方法:水蒸気蒸留
●主要産地:フランス
●主要有効成分
・セスキテルペン炭化水素類:
ゲルマクレンD 15~30% α-ファネッセン 5~15%
β-カリオフィレン 5~15%
・エステル類:
酢酸ゲラニル 2~10% 酢酸ベンジル 2~10%
安息香酸ベンジル 5~10%
・モノテルペンアルコール類:
リナロール 3~20%
・フェノールメチルエーテル類:
パラレゾールメチルエーテル 微量~20%
強い中枢神経鎮静作用を持ちますので、ショックを受けた時や動揺している時、強いストレスを受けている時などに使うとよい精油です。精神のバランスを整えて心を穏やかにし、深いリラックスをもたらしてくれます。
カモミールジャーマンやラヴェンダーなどと同様に、痛みや痒みに効果をあらわしますが、中でも急激に襲ってくる刺すような痛みにはラヴェンダー、ヒリヒリする痛みにはカモミールジャーマンル、しつこい鈍痛にはカモミールローマンを選ぶとよいとされています。
カモミールローマンについてはどこででも「リンゴの香り」と表現されることが多いですね。確かに生花やドライハーブからはリンゴに似た香りがします。しかし精油になると「どこが?」と思ってしまうものも多いのが現実。ものによっては「古くなったドライカモミールの匂い」だったこともありました。メーカーによってかなり差がある精油なので、なるべく店頭で香りを確かめて購入されることをお勧めします。ちなみに手前味噌ですがプリマベラのはかなりリンゴです。
●レシピ
・リップクリーム
用意するもの:
蜜蝋 小さじ1/2
植物油(スイートアーモンド油など) 小さじ1と1/2
オレンジ(レモンやマンダリンでも) 1滴
カモミールローマン 2滴
作り方:
植物油に蜜蝋を加え、溶けるまで湯煎または電子レンジで加熱します。
粗熱がとれたところに精油を加え、容器に流し入れる。冷めて固まったら使用可能。
最近あちこちで見かけるようになったリップクリーム用のスティックに丁度いいくらいの量です。もちろん小さいクリーム容器に入れて指で唇につける形でもOK。柑橘系とリンゴでフルーティなリップクリームが出来ます。精油の分量は逆転しても可。
・トリートメントオイル
精油以外に用意するもの、手順はこちらから
http://kasumiya.blog.shinobi.jp/Entry/63/
イランイラン 1滴
カモミールローマン 2滴
鈍痛に良いとのことですので生理痛の際におすすめのブレンドです。
ラヴェンダー 1滴
ネロリ 1滴
カモミールローマン 2滴
眠れない夜にいかがでしょうか。ネロリをプラスしてさらに深いリラックスを誘います。
おまけ:
ちょっと脱線気味のお話を二つ。両方ともカモミールじゃなさそうぬか喜び~というお話です。
カモミールはスペイン語でマンサニージャ(manzanilla)というそうで、それで思い出したのが、オペラ「カルメン」で逮捕されたカルメンが伍長のドン・ホセを誘惑するシーンでした。そこでは「リリアス・パスティアの酒場でマンサニージャ酒を飲もう」と歌うのです。ええ?カモミールのお酒なの!と色めきたって調べたらアンダルシア地方に同名のシェリー酒があるのですね。おそらくそちらのことだと思います。スペルも同じらしいですし。
「マンサニージャ」は「小さいリンゴ」の意とのことですので、きっとこのシェリー酒にはリンゴのような香りがあるのでしょう。多分カモミールを使ったものではないとは思いますが、機会があったら一度飲んでみたいものです。
はずれで残念ではありますが、まあ確かに背徳の男女が「カモミール酒飲もう」ではしまらないですよね。田舎のお母さん思い出して我に返ってしまいそう。
話題は変わって聖書のお話から。
有名な「山上の説教」に以下のような一節があります。
「野の花がどうして育っているか考えてみるがよい。働きもせず紡ぎもしない。」
(マタイによる福音書第6章より抜粋)
この「野の花」は一体どの植物を指すのだろうかと長い間言われてきました。以前は「ユリ」という解釈が多かったようですが、最近ではパレスチナ付近に多くみられる「アネモネ」説が有力です。が、他にもいくつか候補があり、パレスチナ付近に自生する「セイチカミツレ(Anthemis palaestina)」という植物を推している学者もいらっしゃるのです。これは同じキク科であり、カミツレという名をもつことからカモミールの仲間であることがうかがえます。
セイチカミツレの写真はこちらから。
写真を見る限りではカモミールにかなり似ているのですよね。しかしどこをみても大した扱いをされていないので、あの芳香や薬草としての働きはないと思ったほうがいいのでしょう。しかしそれがなおさら「野の花」に例えるにはふさわしい気がするのです。「取るに足らないように見える路傍の草においても神の意志が働いている」という教義を述べているのですから。
園芸的価値を認められているわけでもないようですし、多分日本で見ることはできない花でしょう。いつか現地を訪ねてみたいものです。
おまけが長すぎました…。
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またもや遅くなって申し訳ありません。どうもムラ気でいかんのです。
11月のレシピはカモミールローマンです。
カモミールローマン Anthemis nobilis キク科
●蒸留部位:花
●蒸留方法:水蒸気蒸留
●主要産地:フランス
●主要有効成分
・セスキテルペン炭化水素類:
ゲルマクレンD 15~30% α-ファネッセン 5~15%
β-カリオフィレン 5~15%
・エステル類:
酢酸ゲラニル 2~10% 酢酸ベンジル 2~10%
安息香酸ベンジル 5~10%
・モノテルペンアルコール類:
リナロール 3~20%
・フェノールメチルエーテル類:
パラレゾールメチルエーテル 微量~20%
強い中枢神経鎮静作用を持ちますので、ショックを受けた時や動揺している時、強いストレスを受けている時などに使うとよい精油です。精神のバランスを整えて心を穏やかにし、深いリラックスをもたらしてくれます。
カモミールジャーマンやラヴェンダーなどと同様に、痛みや痒みに効果をあらわしますが、中でも急激に襲ってくる刺すような痛みにはラヴェンダー、ヒリヒリする痛みにはカモミールジャーマンル、しつこい鈍痛にはカモミールローマンを選ぶとよいとされています。
カモミールローマンについてはどこででも「リンゴの香り」と表現されることが多いですね。確かに生花やドライハーブからはリンゴに似た香りがします。しかし精油になると「どこが?」と思ってしまうものも多いのが現実。ものによっては「古くなったドライカモミールの匂い」だったこともありました。メーカーによってかなり差がある精油なので、なるべく店頭で香りを確かめて購入されることをお勧めします。ちなみに手前味噌ですがプリマベラのはかなりリンゴです。
●レシピ
・リップクリーム
用意するもの:
蜜蝋 小さじ1/2
植物油(スイートアーモンド油など) 小さじ1と1/2
オレンジ(レモンやマンダリンでも) 1滴
カモミールローマン 2滴
作り方:
植物油に蜜蝋を加え、溶けるまで湯煎または電子レンジで加熱します。
粗熱がとれたところに精油を加え、容器に流し入れる。冷めて固まったら使用可能。
最近あちこちで見かけるようになったリップクリーム用のスティックに丁度いいくらいの量です。もちろん小さいクリーム容器に入れて指で唇につける形でもOK。柑橘系とリンゴでフルーティなリップクリームが出来ます。精油の分量は逆転しても可。
・トリートメントオイル
精油以外に用意するもの、手順はこちらから
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イランイラン 1滴
カモミールローマン 2滴
鈍痛に良いとのことですので生理痛の際におすすめのブレンドです。
ラヴェンダー 1滴
ネロリ 1滴
カモミールローマン 2滴
眠れない夜にいかがでしょうか。ネロリをプラスしてさらに深いリラックスを誘います。
おまけ:
ちょっと脱線気味のお話を二つ。両方ともカモミールじゃなさそうぬか喜び~というお話です。
カモミールはスペイン語でマンサニージャ(manzanilla)というそうで、それで思い出したのが、オペラ「カルメン」で逮捕されたカルメンが伍長のドン・ホセを誘惑するシーンでした。そこでは「リリアス・パスティアの酒場でマンサニージャ酒を飲もう」と歌うのです。ええ?カモミールのお酒なの!と色めきたって調べたらアンダルシア地方に同名のシェリー酒があるのですね。おそらくそちらのことだと思います。スペルも同じらしいですし。
「マンサニージャ」は「小さいリンゴ」の意とのことですので、きっとこのシェリー酒にはリンゴのような香りがあるのでしょう。多分カモミールを使ったものではないとは思いますが、機会があったら一度飲んでみたいものです。
はずれで残念ではありますが、まあ確かに背徳の男女が「カモミール酒飲もう」ではしまらないですよね。田舎のお母さん思い出して我に返ってしまいそう。
話題は変わって聖書のお話から。
有名な「山上の説教」に以下のような一節があります。
「野の花がどうして育っているか考えてみるがよい。働きもせず紡ぎもしない。」
(マタイによる福音書第6章より抜粋)
この「野の花」は一体どの植物を指すのだろうかと長い間言われてきました。以前は「ユリ」という解釈が多かったようですが、最近ではパレスチナ付近に多くみられる「アネモネ」説が有力です。が、他にもいくつか候補があり、パレスチナ付近に自生する「セイチカミツレ(Anthemis palaestina)」という植物を推している学者もいらっしゃるのです。これは同じキク科であり、カミツレという名をもつことからカモミールの仲間であることがうかがえます。
セイチカミツレの写真はこちらから。
写真を見る限りではカモミールにかなり似ているのですよね。しかしどこをみても大した扱いをされていないので、あの芳香や薬草としての働きはないと思ったほうがいいのでしょう。しかしそれがなおさら「野の花」に例えるにはふさわしい気がするのです。「取るに足らないように見える路傍の草においても神の意志が働いている」という教義を述べているのですから。
園芸的価値を認められているわけでもないようですし、多分日本で見ることはできない花でしょう。いつか現地を訪ねてみたいものです。
おまけが長すぎました…。
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