福岡市のアロマサロン「かすみ屋」の日記。お手軽なアロマレシピや香りにまつわるお話をお届けします。
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2024/11/22/Friday
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芳樟記( ホウショウキ) Part.4
2009/11/16/Monday
開聞山麓香料園の記事の続きです。
さて、ここに行ってよかった?と聞かれればもちろんよかったと答えます。長いこと自分の目で芳樟を見てみたいと思っていたので、それが達成できて個人的にはとても満足です。それ以外でもいろんな美味しいものを食べたし楽しい経験が沢山出来ましたし、とてもよい旅でした。
それでは他の方にもここを勧めるか?遠くからでも是非行ってみなさいと言えるのか?という問いの答えは残念ながらノーです。私だってむやみに人に嫌われたくありませんから本音をいうと適当に褒めちぎってうやむやにしてしまいたいです。苦言の場合は褒めるのの何倍も言葉を選びますし気も使いますしね。
良いことだけを書いて「ステキな場所でしたぁ」で終わらせることは簡単です。マイナスよりプラスのことを書いておいたほうがいい人に見えますし何より楽。なのでそちらの道を選ぶ人が圧倒的に多いのです(だからブログ記事ってあんまり信じちゃ駄目ですよ~)。
まあしかしここまで(どこまで?)きたらそういうわけにもいきません。このブログを信用してくださる方がお1人でもいらっしゃる限り、いい加減なことを書くわけには行かないのです。1人もいなかったらどうしよう...。
我々がこの香料園に行くために遠路はるばるやってきたことを知った桑波田先生や、アルテアロマティカさんのスタッフの方々の反応は一様に「期待しすぎないで!」でした。私はとにかく芳樟を自分の目で見たい、ということだけが望みだったので香料園そのものに特に期待はしていなかったのですが、行ってみて納得できました。確かによほどのことが無い限りわざわざここだけを訪ねる人は少ないでしょう。
まず、設備があまりよくありません。
一般的なハーブガーデンのように、ハーブ名を書いたプレートもありません。だからある程度知識のある人でないと何が生えているのかわからないのです。もともと農場であり観光用ではないからということなんでしょうが、きれいに整えられたハーブガーデンや植物園に慣れた人は戸惑うでしょう。そして手が回らないのか畑にも雑草が茂っており、ハーブと区別がつかないくらいになっていました。もとは温室だったと思われる枠組み(?)のようなものも草に埋もれかかっています。全体に「荒れた」印象を受けたのですが、多分これは訪れたのが10月半ば過ぎだったことも関係しているのでしょう。春から初夏にかけて、ハーブが最も美しい時期であればまた違った感想を持ったかもしれません。
1995年に書かれたこの本には、香料園の美しい風景がたくさん納められています。今思えば全盛期の80~90年代に訪れるべきでした。現在この本の風景をイメージしていくと、期待を裏切られる可能性も頭に入れておいてください。ちなみにもらんさんはこの本に掲載されている南米のレシピにとりつかれているそうです。本当に美味しそうなレシピとハーブの育て方が掲載されているとても良い本です。
それから到着して車を降りた我々が感じたのは「肥料の臭い」でした。それもかなり強く。その臭いは香料園にいる間中ずっとつきまとっていました。園内で施肥をしている様子は見られませんでしたので近所の畑だったのかもしれません。他の方のブログなど読むと「車を降りるとさわやかな香りに包まれた」とあったりするので、普段は芳樟の香りがあたりに漂っておりたまたま私たちが不運だったということなのでしょう。仕方の無いことですので香料園を責めるわけにもいきません。しかしご訪問をお考えの方はそのような可能性もあることを頭に入れておいてください。
福岡に戻ってからこちらの園長でいらっしゃる宮崎泰氏の講演をお聞きする機会がありました(前の記事に書いた香料園の成り立ちなどはこの時のお話によるものです)。その中で「本物の香りに触れることが重要」としきりにおっしゃっていました。何でも品質の良いものを求めて、その香りを頭に叩き込んでおきなさいと。
しかし香料園の売店では、500円均一で「精油」と称するものが何種類も販売されていました。それがどういうことを意味するかはちょっとアロマテラピーをかじった人ならばわかるはず。もともと芳樟は比較的安価な精油ですからそのお値段でも理解できます(小さいビンですし)。しかしローズ、ジャスミンまで同じ量で500円。ごめんなさい。それらが到底ここで蒸留されているとは考えづらいです。というか天然であるということも信じがたいです。
一昔前ならばあれでよかったかも知れません。しかしアロマテラピーに関する情報が普及した現在、疑問を持つ人は多いはずです。別に合成香料がいけないと言っているわけではありません。ただそれを「精油」と紛らわしい形で販売することはどうかと思います。まして「ハーブのパイオニア」のお店なのですから。
結論として、以下のような条件が揃っている方にはお勧めできるスポットです
・ある程度ハーブの知識があり、植物名のプレートがなくてもだいたい何だかわかる
・芳樟の木に興味がある
・近くを車で観光する予定がある(これ重要かも!)
我々は別のところで食事をしましたが敷地内にあったカフェは評判が良いようですので、ドライブの途中でお茶やお食事がてら立ち寄られるのも良いかと思います。バスの本数が少ないので車は重要です。
また、目的地がここだけというのはお止めになられた方がよろしいかと。周囲には観光名所がたくさんありますので、そこを廻るコースの1つ、という形が良いと思います。池田湖に行くもよし、そうめん流しや指宿の砂むし(書いてませんがリンク先に行きました)を楽しむもよし。
本当は是非にと皆さんに勧めてまわり、自分でも車なくたってまた1人でいっちゃう!くらいの魅力ある場所になってほしいのですけれどね。その可能性のあるところでしたから。かつてはレモングラスの噴水というものがあったそうです!復活の日を願ってやみません。
さて、鹿児島満喫の後、もらんさんと一緒に福岡へ戻りまたもや食い倒れた(そりゃもうギョウザとかラーメンとか)翌日、福岡市植物園に行ってきました。ちょうどコスモスが満開で秋の風情を楽しみつつゆっくり廻ります。
いつもあんまり行かない側の小路に曲がりますと...。あれ?何だか見たことあるような大木が。
...。
...。
...。
_| ̄|○
(この顔文字だけは妙に好きで使ってしまいます)
あんなに大騒ぎしていろんな人を巻き込んではるばる鹿児島まで見に行った芳樟が福岡にあった!?
はい、これがオチです。大げさでなく、膝から崩れ落ちそうになりました...。
ですがどのみち先に知っていたところで「やっぱり沢山生えてるところをみたい」とかなんとか言って結局は開聞岳まで行くことになっていた気がします。ですからこの旅は必然であったのです。誰になんと言われようとわたくしはそう思っております(やや涙目)。
クスノキと芳樟はそっくりで殆ど区別がつきませんでしたが、芳樟の葉が小さく波打っているというのはありがたい情報でした。これからは注意して見ておこうと思います。
自己満足の芳樟記、お付き合いくださいましてどうもありがとうございました!
●励みになっています。よかったらクリックお願いします。
(もしできることなら1日1回。そしてできることなら3つとも。どこまでもあつかましい)
さて、ここに行ってよかった?と聞かれればもちろんよかったと答えます。長いこと自分の目で芳樟を見てみたいと思っていたので、それが達成できて個人的にはとても満足です。それ以外でもいろんな美味しいものを食べたし楽しい経験が沢山出来ましたし、とてもよい旅でした。
それでは他の方にもここを勧めるか?遠くからでも是非行ってみなさいと言えるのか?という問いの答えは残念ながらノーです。私だってむやみに人に嫌われたくありませんから本音をいうと適当に褒めちぎってうやむやにしてしまいたいです。苦言の場合は褒めるのの何倍も言葉を選びますし気も使いますしね。
良いことだけを書いて「ステキな場所でしたぁ」で終わらせることは簡単です。マイナスよりプラスのことを書いておいたほうがいい人に見えますし何より楽。なのでそちらの道を選ぶ人が圧倒的に多いのです(だからブログ記事ってあんまり信じちゃ駄目ですよ~)。
まあしかしここまで(どこまで?)きたらそういうわけにもいきません。このブログを信用してくださる方がお1人でもいらっしゃる限り、いい加減なことを書くわけには行かないのです。1人もいなかったらどうしよう...。
我々がこの香料園に行くために遠路はるばるやってきたことを知った桑波田先生や、アルテアロマティカさんのスタッフの方々の反応は一様に「期待しすぎないで!」でした。私はとにかく芳樟を自分の目で見たい、ということだけが望みだったので香料園そのものに特に期待はしていなかったのですが、行ってみて納得できました。確かによほどのことが無い限りわざわざここだけを訪ねる人は少ないでしょう。
まず、設備があまりよくありません。
一般的なハーブガーデンのように、ハーブ名を書いたプレートもありません。だからある程度知識のある人でないと何が生えているのかわからないのです。もともと農場であり観光用ではないからということなんでしょうが、きれいに整えられたハーブガーデンや植物園に慣れた人は戸惑うでしょう。そして手が回らないのか畑にも雑草が茂っており、ハーブと区別がつかないくらいになっていました。もとは温室だったと思われる枠組み(?)のようなものも草に埋もれかかっています。全体に「荒れた」印象を受けたのですが、多分これは訪れたのが10月半ば過ぎだったことも関係しているのでしょう。春から初夏にかけて、ハーブが最も美しい時期であればまた違った感想を持ったかもしれません。
1995年に書かれたこの本には、香料園の美しい風景がたくさん納められています。今思えば全盛期の80~90年代に訪れるべきでした。現在この本の風景をイメージしていくと、期待を裏切られる可能性も頭に入れておいてください。ちなみにもらんさんはこの本に掲載されている南米のレシピにとりつかれているそうです。本当に美味しそうなレシピとハーブの育て方が掲載されているとても良い本です。
それから到着して車を降りた我々が感じたのは「肥料の臭い」でした。それもかなり強く。その臭いは香料園にいる間中ずっとつきまとっていました。園内で施肥をしている様子は見られませんでしたので近所の畑だったのかもしれません。他の方のブログなど読むと「車を降りるとさわやかな香りに包まれた」とあったりするので、普段は芳樟の香りがあたりに漂っておりたまたま私たちが不運だったということなのでしょう。仕方の無いことですので香料園を責めるわけにもいきません。しかしご訪問をお考えの方はそのような可能性もあることを頭に入れておいてください。
福岡に戻ってからこちらの園長でいらっしゃる宮崎泰氏の講演をお聞きする機会がありました(前の記事に書いた香料園の成り立ちなどはこの時のお話によるものです)。その中で「本物の香りに触れることが重要」としきりにおっしゃっていました。何でも品質の良いものを求めて、その香りを頭に叩き込んでおきなさいと。
しかし香料園の売店では、500円均一で「精油」と称するものが何種類も販売されていました。それがどういうことを意味するかはちょっとアロマテラピーをかじった人ならばわかるはず。もともと芳樟は比較的安価な精油ですからそのお値段でも理解できます(小さいビンですし)。しかしローズ、ジャスミンまで同じ量で500円。ごめんなさい。それらが到底ここで蒸留されているとは考えづらいです。というか天然であるということも信じがたいです。
一昔前ならばあれでよかったかも知れません。しかしアロマテラピーに関する情報が普及した現在、疑問を持つ人は多いはずです。別に合成香料がいけないと言っているわけではありません。ただそれを「精油」と紛らわしい形で販売することはどうかと思います。まして「ハーブのパイオニア」のお店なのですから。
結論として、以下のような条件が揃っている方にはお勧めできるスポットです
・ある程度ハーブの知識があり、植物名のプレートがなくてもだいたい何だかわかる
・芳樟の木に興味がある
・近くを車で観光する予定がある(これ重要かも!)
我々は別のところで食事をしましたが敷地内にあったカフェは評判が良いようですので、ドライブの途中でお茶やお食事がてら立ち寄られるのも良いかと思います。バスの本数が少ないので車は重要です。
また、目的地がここだけというのはお止めになられた方がよろしいかと。周囲には観光名所がたくさんありますので、そこを廻るコースの1つ、という形が良いと思います。池田湖に行くもよし、そうめん流しや指宿の砂むし(書いてませんがリンク先に行きました)を楽しむもよし。
本当は是非にと皆さんに勧めてまわり、自分でも車なくたってまた1人でいっちゃう!くらいの魅力ある場所になってほしいのですけれどね。その可能性のあるところでしたから。かつてはレモングラスの噴水というものがあったそうです!復活の日を願ってやみません。
さて、鹿児島満喫の後、もらんさんと一緒に福岡へ戻りまたもや食い倒れた(そりゃもうギョウザとかラーメンとか)翌日、福岡市植物園に行ってきました。ちょうどコスモスが満開で秋の風情を楽しみつつゆっくり廻ります。
いつもあんまり行かない側の小路に曲がりますと...。あれ?何だか見たことあるような大木が。
...。
...。
...。
_| ̄|○
(この顔文字だけは妙に好きで使ってしまいます)
あんなに大騒ぎしていろんな人を巻き込んではるばる鹿児島まで見に行った芳樟が福岡にあった!?
はい、これがオチです。大げさでなく、膝から崩れ落ちそうになりました...。
ですがどのみち先に知っていたところで「やっぱり沢山生えてるところをみたい」とかなんとか言って結局は開聞岳まで行くことになっていた気がします。ですからこの旅は必然であったのです。誰になんと言われようとわたくしはそう思っております(やや涙目)。
クスノキと芳樟はそっくりで殆ど区別がつきませんでしたが、芳樟の葉が小さく波打っているというのはありがたい情報でした。これからは注意して見ておこうと思います。
自己満足の芳樟記、お付き合いくださいましてどうもありがとうございました!
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NAME: かすみはら(かすみ屋)
SITE: Aromahausかすみ屋
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