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福岡市のアロマサロン「かすみ屋」の日記。お手軽なアロマレシピや香りにまつわるお話をお届けします。
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大分産スギとヒノキの精油
昨日到着していたのですが、ご紹介が遅くなりました。
大分県でスギとヒノキの精油を作っておられる、ひさつね精油さんの精油と芳香蒸留水を購入してみました。



精油は1mlのお試しセットで、スギ枝葉、スギ葉、ヒノキ枝葉、ヒノキ葉、ヒノキ木部の5種類。同じ植物でも抽出部位によって内容成分が違いますから、当然香りも変わるのです。
こういう風に一度に香りをみられる機会はなかなかないのでありがたい。



何故か妙に気合入れてムエットで比べてみたりする…。

「葉」と「枝葉」では、スギもヒノキも「葉」の方がよりはっきりした香りです。「枝葉」になるとやや柔らかく感じます。「木部」の精油があるのはヒノキのみですが、これは日本人が大好きな「ひのき風呂」そのものの香り。
スギ葉はフルーティというか柑橘系のような酸味のある香りで私はこれが一番好きでした。ヒノキ葉の方は最初ホワイトファー(Abies alba)に似た鋭さがあり、時間がたつと穏やかな「木」の香りに変化していきます。

量は1mlでもビンにはちゃんとドロッパーがついているので使いやすいですね。アロマランプやお風呂など、いろいろ試してみようと思っています。
先日花摘みに参加させていただいたネローラさんといい、九州でもいろいろとアロマものが開発されているのはとても嬉しい。これからの展開に期待しています。



ひさつね精油さんは大分県中津市にあるようですが、精油のネット通販をされているのは飯田高原にあるレストハウスやまなみさん。
同梱していただいたパンフレットを懐かしく眺めました。実はうちの母は若い頃山オンナでして(今でも片鱗はありますが)、中でも九重が一番好きな山だったので子供の頃はこの辺によく連れてこられきてもらっていたのです。
近くにラベンダー園もあるし、久しぶりに行ってみたくなったんですが今は福岡からじゃかなり不便なんですねこのあたり。昔は博多駅から出ていた直行バスがなくなっててショック。車ないと駄目だなあやっぱり。

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京都薬用植物園
※5/17 初心者にも楽しめるアロマレッスン開催。
ローズマリーの石けんと化粧水を作ります。詳しくはこちらから。

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武田薬品工業さんの京都薬用植物園を見学してきました。
比叡山山麓にあるこの薬草園は一般公開を行っておらず、見学には申込みが必要です。いつも勉強会に参加させてもらっている大阪のアロマフィールズさんで今回の見学会を企画されていたのでご一緒させていただきました。アロマテラピーに使う植物ばかりではなかったのですが、珍しいものをたくさん見せていただき大変有益な体験でした。


1933(昭和8)年に開設されたこちらの植物園では、世界中から集められた約2500種類の植物を栽培・展示し、薬用植物の基礎研究を行っておられます。
これだけ植物があるのに職員さんは6名しかいらっしゃらないのだそうで、お1人で400種類くらい担当されているのだとか!(これがなかなか見学を受け付けられない理由です、と園長さんが仰っていました)



とにかく広大な敷地に多種多様の植物が栽培されており、見学時間内では全部廻りきれないほど。また尋ねる機会があったら今回行けなかった温室の中も拝見してみたいもの。



背の高い門を閉めておられるのが今回案内していただいた職員さん。
シカ、イノシシ、サルなどの野生動物の被害もあるのだそうです。こんなに高い門でもシカなんかは本気になったら飛び越えてしまうのだとか。
見学の我々はウグイスの声を聞きながら自然を満喫していられるのですが、栽培されている方のご苦労はこんなところにもあるのだなと感じました。



面白かったのがこちらの漢方処方園。葛根湯とか当帰芍薬散とか、著名な漢方の処方ごとに薬用植物が植えられています。写真は「屠蘇散」に使用する植物たち。お正月に飲むあの薬用酒の中身はこうなっているのです。



これは「カラタネオガタマ」。以前盛り上がってた某アプリでさんざん育てましたが…(笑)。
この花、開くとバナナのようなあまーい美味しそうな香りなんです!写真はやや開きかけのつぼみ。もっとちゃんと開いた花もあったんですがピンぼけでした…orz



タイザンボクかな?と思ったのですが、朴の木(ホウノキ)の花だそうです。葉っぱは飛騨高山の郷土色として有名な朴葉味噌の原料となります。タイザンボクよりはやさしいふわっとした香りでした。



こちらは肉桂。いわゆる「ニッキ」です。シナモンの仲間ですが、同じ植物ではありません。京都名物の八ツ橋の香りはこのニッキによるもの。「ニッケ水」なんてのもありますが、その香り付けも多分こちらなんでしょうね。
シナモンは樹皮を利用するのに対し、肉桂は「根の皮」を使うのだそうです。これは知らなかった!葉からも十分香りはあるんですけれどね。有効成分が最も集まるのがそこなんでしょうね。
肉桂の木はたくさんありまるで並木のような趣でしたが、これらの木は日本中から種を集めて育てられたもので、それぞれの出自をあらわす立て札が根元に立てられていました。



こちらは展示棟にありました甘草(リコリス)。噛んでいいですよ、と言われてやってみましたが…。お試しになる方がいらっしゃいましたら、あんまり大きいのは選ばないようお勧めします。そういえばフランスでも乾燥したリコリスの小枝を売っているのを見かけました。あちらでは歯磨き代わりに噛むのだとか。



たっぷり案内していただき、建物内に戻って桜茶(もちろん自家製)をいただいた後は三条で夕食、ボリュームのあるおばんざいと地ビールと日本酒で至福のひと時。
翌朝は関西空港で朝からタコ焼きを食べて福岡に戻りました。
今回も楽しくてためになってとても美味しい関西の勉強会でした。

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あらためまして、甘夏ネロリ摘みのレポート
※5/17 初心者にも楽しめるアロマレッスン開催。
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改めまして、5月5日に参加した甘夏みかんの花摘みのレポートです。

4月も終盤近くになってからネローラ花工房さんのFacebookでこの花摘みツアーを知り、5日ならなんとかなりそう、遠いけど一人で参加するかなーとツイッターでつぶやきましたら舞鶴でボディケアサロンをされている金城さんから「一緒に行きたいです!」とメールをいただきあっという間に参加申込の運びとなりました。
一人でも参加可能でしたが、連れがあった方がもっと楽しい。つぶやいてみるもんですねえ。以前久留米のお香屋さんに行ったときもこんな感じだったし。



初体験の九州新幹線に浮かれ、バスのように降車時に料金を払うという肥薩おれんじ鉄道に戸惑いながら集合場所の水俣駅に到着。そこから車に分乗させていただき現地へ向かいます。途中でもいたるところに甘夏が植えられており、窓を開けると香りが漂ってきてそれはもう天国の気分。

甘夏の畑は山の斜面に作られています。ちと足元が不安ではありますが、良い眺めで気分良く作業できます。



そしてもちろん素晴らしい香り!咲いている花の香りは精油のネロリとだいたい一緒ですが、ネロリより苦味は少なく、代わりにクチナシのような濃厚な甘さがありました。いくら写真を撮っても香りだけは持って帰れないのが本当に残念です。



こういうカゴを腰にくくりつけて摘んだ花を放り込んでいきます。
開始前に花摘みのコツを教えていただいてたんですがなかなか難しく、すぐに手の中でばらけてしまいました。
この畑は「花を採るためだけのもの」ではなく、ちゃんと実も採るのだそうです。ただ、ほとんどの花は自然に落ちて実になることはないため摘んでも構わないのらしい(というか「摘んだほうが良い」だったかも。この辺うろ覚えです。すみません)。

甘夏の木は大きく、高いところから低いところまであちこちに花がついていたので摘むのはわりと楽でした。このくらいの大きさになるには3~40年くらいかかり、また枝の剪定などの手入れもあって大変なのだそうです。



途中で甘夏とグレープフルーツのジュースタイム。
贅沢に手絞りのジュースです。基本的に自分の分は自分で絞ります。
何杯もおかわりし、果実も沢山いただきました。もうお昼ご飯はこれだけでも満足なくらい!というくらい美味しかった(といいつつ後でしっかり昼食をいただきましたが…)。



ここは花の選別所です。よい甘夏ウォーターを採るために、状態の良い花をここで選り分けます。これだけあるともちろんそれはそれは良い香りです。住みつきたいくらいでした…。



こういう銅製の蒸留器で甘夏ウォーターが作られます。いわゆる芳香蒸留水(フローラルウォーター、ハーブウォーター)ですね。この中には8kgの甘夏花が入っているのだそうです。

アロマテラピーの授業では、芳香蒸留水について「精油を得る際の副産物」として紹介されることが多いですが、この会社では最初からこの蒸留水を最終目的として蒸留をされています。精油を得ようとしたら設備とか量とか案外ハードルが高いですし、それに化粧品の原料としては蒸留水の方が精油より使いやすい面もあるのでこういうやり方をされているのだと思います。

ここでお昼をいただいて、しばしの交流のあと解散、新水俣の駅まで送っていただいたのですが、新幹線の予約まで時間が余っていた我々はまたバスで逆戻りし、水俣エコパークのバラ園に行っちゃいました。



思い立った時間がちょっと遅かったのであんまりじっくりは見られなかったのですが、いやー広い!そしてバラの種類も沢山!これで入場無料とか太っ腹すぎです(ほんの少しだけ募金はしてきましたが…)。地元の方がうらやましい。次回機会があればゆっくり廻りたいです。



バラ園からタクシーをとばし、麦の炭酸飲料(笑)を買ってホームに上がったらジャストのタイミングで新幹線がやってきました。色々とラッキーな日帰り旅行でした。

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ネロリってきましたよ!
※5/17 初心者にも楽しめるアロマレッスン開催。
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すいません帰宅したばっかりでテンションおかしい。



水俣で行われましたネローラ花工房さんの甘夏みかんの花摘みに参加してきました。



素晴らしい香りをたっぷり堪能してきました!首にかけていたタオルからはまだネロリの香りがします。ツイッターやフェイスブックで「花摘みなう」と実況やろうと思ってたんですがまぶしくてスマホの画面が良く見えないわ摘み始めたら無我夢中になっちまうわで実現不可能でした。



クタクタですので詳しいお話は後日。収穫をニヤニヤとながめながら夕ご飯食べてとっとと寝ます。ちとおかしなものが写りこんでいるのはお気になさらず。いやー炭酸飲料の美味しい季節になりましたよね!

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今年のカモミール蒸留
※5/17 初心者にも楽しめるアロマレッスン開催。
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ずいぶん久しぶりになってしまった蒸留レポ、1年ぶりにカモミールの蒸留です。
今年は実家のカモミールがあまりよい出来ではなかったため、実家近所の母のお友達のところで花摘みの許可をいただいていました。
連休に入りそろそろかな、と思っていたところに母から電話があり、天候が崩れそうなのでとりあえず茎ごと貰ってきた、うちで花だけ摘みなさいとのこと、え~貰ってきたってほんのちょっとでしょ、蒸留にどんだけ要るかわかってんの?折角なら自分で伺ってありったけ摘んできたかったのに~ととてつもなく厚かましいことを考えつつ実家に向かうと、そこにはバケツ2つにこれでもかと詰めこまれたカモミールたちの姿が。



いやもうほんとすいませんお見それしました。



午前中一杯かかって二人がかりでせっせと花を摘みました。生えている植物から摘むのと違って、座ってできるのでずいぶん楽なはずでしたけどそれでもかなり大変、お昼ご飯の美味しかったことといったら。



午後から蒸留です。花のみの重量を計ったら500gくらいありましたので、二回に分けて蒸留しました。
150gくらいしかとれなかった昨年に比べるとすごい収穫です。



水面に浮いている青いものが「カマズレン」です。痒みを抑えたり炎症を鎮めたりする成分で、医薬品にも利用されています。生だったり乾燥させたカモミールの花の中には存在しない物質ですが、蒸留して熱を加えると発生し精油を青く染めます。
昨年は青いツブツブがほんのちょっと浮いていた、くらいだったんですが、今年はかなり塊になってみることができました。精油を採取するにはまだ足りないとわかっていても、実際に目で確認できるのは嬉しいものです。

一度はあの青インクみたいな精油を採取してみたいものですが、聞いたところによるとカマズレンの発生するカモミールジャーマンやヤロウなどは精油を採った後の器具の掃除が大変らしい。



冷却管の上の方がうっすら青いのがわかりますか?
そうです、こんな風に中でへばりついてしまうので取るのが大変らしいです。こんな細いところに入るブラシなんかないし。
うちのは石鹸水とお湯でなんとかとれましたが、これがもっと大量にしっかりくっついていたらどうなることか…。それを考えるとまあこのくらいでいいのかも。

なんか最近花ばっかり摘んでいますが、5日には水俣へ甘夏みかんの花を摘みに行ってきます。甘夏のネロリで化粧品を作っている会社があるのです。雨天中止ということでドキドキしていましたがとりあえず持ちそうで一安心。帰ってきたらレポしますね。

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ローズマリーのチンキ
前回の記事でお知らせしたアロマレッスンの準備を始めています。
今回はあまり難しいことをやらず、初めての方も気軽に楽しんでいただけるものにするつもりですので、馴染みが深いローズマリーをテーマとし、手でこねて簡単にできる石けんと、ハンガリーウォーター風味の化粧水を作ろうと思っています。



今漬けこんでいるのがローズマリーチンキ。いつもはホワイトリカーか無水エタノールでやりますが、今回は50%のウォッカで作ってみました。
分量はドライのローズマリーカップ2(約70g)とウォッカが500ml。二週間くらいしたらガーゼやペーパーフィルターなどで漉して使います。



で、なんで残りを水で割ってグラスに氷まで浮かべてるんでしょうね私は。
いやいややっぱり飲むためのお酒なんですから飲んであげないとね!
水割りにしたにも関わらずキツかったです。50%ですから。久しぶりにこんな濃いの飲みました。
これがやりたくてウォッカにしたのではないですよ…。ええ決して。



前記事の写真はPeachの藤島さんに撮影していただきました。
私の写真の腕はもう諦めたほうがいいレベルなので忙しい藤島さんに無理を言ってお願いしたんです。で、その間わたくしはあたりをうろうろしてこんなの撮ってたりするわけで。

楽しいレッスンになると思いますので、ご興味がおありの方はお気軽に!
→詳細はこちらから
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六種の薫物
アップが遅くなってしまいましたが、少し前に開催された福岡大丸での京都店でお香を購入しました。



平安時代の代表的な薫香といわれる「六種の薫物(むくさのたきもの)」。
黒方、梅花、荷葉、侍従、菊花、落葉の6種類のお香のセットです。
本来は練香(アロマテラピーで作るクリーム状の香水ではなく、粉末にした香料を甘葛や蜜で練ったもの)として作るものですが、これは使いやすくお線香の形にしてあります。

中身は以下の通り。

●黒方(くろぼう):祝儀(四季)の香り、もっともオーソドックス
沈(沈香)、丁子(クローブ)、白檀(サンダルウッド)、甲香(巻貝の蓋の粉末)、麝香(ムスク)、薫陸(乳香とされるが異説もあり)
近世以降では祝儀用として四季を問わず使用されることが多くなったそうですが、もともとは冬の香り。

●梅花(ばいか):春の香り、梅の花
沈(沈香)、占唐(橘の一種、クロモジに似ている?)、甲香、甘松(ナルド)、白檀、丁子、麝香、薫陸、後世には梅の蘂(読み:しべ、おしべやめしべのこと)を入れることもあったとか。

●荷葉(かよう):夏の香り 蓮の花
甘松、沈、白檀、熟欝金(サフラン)、藿香(読み:かっこう、パチュリ)
安息香(ベンゾイン)を加えることもあったそうです。

●侍従(じじゅう):秋 秋風の感じ 
沈、丁子、甲香、甘松、熟欝金が基本形、場合により占唐、麝香が加えられることもあり。この侍従については「もっともバリエーションに富む」と書かれていますから、作り手の創意工夫を盛り込む余地が大きい薫香だったのでしょう。

●菊花(きっか):秋・冬 菊の花の香
沈、丁子、甲香、薫陸、麝香、甘松、これらに何らかの形で菊の香りを加える工夫がなされるのが通例とのこと。現代では菊の香りについて取り上げられることはあんまりない気がしますが、このように名前を冠した薫香が作られるということからみて、当時はずいぶん愛されていたのでしょうね。このお香をかぐと寿命が延びるとされているそうです。

●落葉(おちば・らくよう):秋・冬
麝香、沈を若干増やしていたらしいこと以外は菊花とほぼ同じ処方とのこと。いよいよ冬が近づいた晩秋の頃のみ使われたものではないかと思います。

秋の香りが3つもあることに驚かされます。初秋、中秋、晩秋が同じ香りではいけなかったのですね。なんと繊細な感覚であることか!

立春までは黒方を焚いていましたが、今は過ぎてしまったのでもっぱら梅花です。今のところどちらかといえばオーソドックスで高貴な顔を持つ黒方の方が好みなのですが、梅花も上品でやさしく良い香り。荷葉や侍従なども早く香りを知りたいのですが、やっぱりその季節に焚いた方がより楽しめる気がしますので今はぐっと我慢中。

これらの薫香の名前をはじめて目にしたのはやはり「源氏物語」でした。
明石の姫君の裳着(今でいう成人)の式の祝いのため、源氏は六条院の夫人たちに依頼して薫香を作ってもらいます。それらの香を集め、源氏が弟宮である蛍兵部卿の宮とともに「薫物合(たきものあわせ)」をする場面が「梅が枝」の巻にあるのです。
※「薫物合」とは本来二組に分かれて優劣を競うもののようですが、ここでは簡単によいものを選んで判定するという形をとっています。

青空文庫で読めますのでお時間のある方は↓こちらから。現代語訳なのですんなり読めます。
梅が枝の章 与謝野晶子訳(青空文庫)

それから印象に残ったのは「湿りけのある今日の空気が香の試験に適している」というところ。雨の後の湿気のある空気に漂う薫香の香りはなんとも奥深く、大変よいものなのだそうです。アロマテラピーだとペパーミントのルームスプレーでも使ってじめじめを追っ払いましょう!となってしまうところですが。
尾崎左枝子氏は「源氏の薫り」の中で「薫香文化が日本で発達したのは、多湿という気候風土に支えられたところがあるのかもしれない」と述べられています。空気の乾燥しているヨーロッパで発展したアロマテラピーとは対照的ですね。

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分子構造模型


以前から欲しかった分子構造模型をようやく購入しました。
この手の模型はいろいろ販売されているようですが、うちのレッスンではそれほど高度なものは必要としないため、一番簡易な高校生用のものです。それでも高校の教科書に出てくる化学式の90%が組み立てられるのだそうですから十分すぎるほど。



早速イソプレンやベンゼン環など作ってみました。器用さは必要ないので私でも簡単にできて楽しいです。変な角度から写真を撮ったので一部重なって写ってしまっています。

精油の化学はナードのレッスンの目玉とでもいうべきものですが、すんなり理解できる人は多くありません。紙に書いた構造式だけでなく、こういう立体的なもので学ぶと頭に入りやすいはず。自分の勉強にも役立ちそうですのでいろいろ作ってみたいと思っています。

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オレンジ・ポマンダーの乾燥
先日作成したオレンジ・ポマンダーは現在鋭意乾燥中。
今年の冬はいつまでも寒くならないので、気をつけないとカビてしまう可能性大。
というわけで昨年購入した食器乾燥機が大活躍。


1個だけじゃ勿体無い気がしますのでいくつか作り足そうと思っています

この乾燥機、本来の目的で使おうとすると機能的にちと不満が残るらしいのですが、ゆるい熱を加えてじわじわ乾かしたい、というものにはぴったり!もういっそハーブ乾燥機として売り出しては?とメーカーさんに提案したいくらい。少し場所はとりますけれどね。

おまけ:



先日某所で鬼のように拾ってきた松ぼっくり。何かクラフトにしようと思ってこちらも洗って乾燥中です。早くしないとクリスマスが来てしまう!

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オレンジ・ポマンダーひとつに必要なクローブの量は?
風邪っぴきの癖に夜中に何を始めてるのかと申しますと…。タイトルの通りでございます。
これ、以前から色々な方に質問されることがありましたので、きちんと検証しておきたかったのでした。うちは一冬にいくつか作るので大袋で買ってしまいますけど、1個だけ作りたい方だって多いでしょうしね。



オレンジ・ポマンダーとはオレンジに釘のような形をしているクローブというスパイスを刺して作るもの。クリスマスや新年の飾りとされ、クローブなど殺菌作用の高いスパイスをたくさん使うことから魔よけの意味も持つクラフトです。



オレンジに包帯などを止めるサージカルテープを十字にかけ、どんどんクローブを刺していきます。そのままだとクローブが折れてしまいますから串などで穴をあけそこに刺すのです。



全部刺し終わりましたので、数を数えました。4面にわかれていますが、1面につき55~57個といったところ。全部で222個使っていました。ちなみにこのオレンジの円周は24cm、スーパーで買えるごく普通のサイズのオレンジだと思います。



私はハーブショップでポマンダー用と思われるものを購入したのでそれなりにちゃんとした大きさのクローブでしたが、スーパーなどのスパイス売り場のクローブだともう少しサイズが小さいようです。それでも十分ポマンダーは作れますが、少し多めに必要かも知れませんね。



重さもはかりました。数字が見えにくいのですが17.7gです。
クローブは頭の部分がつぶれやすく、そうなるともう使えないのでそれも見越して20gくらい買っておけば十分かと思います。しかしこれは私の大雑把な刺し方で使った量ですので、きちんと隙間なく刺したい方はもっとたくさん必要になると思います。目安程度にお考えください。

クローブを刺し終わったオレンジは一晩粉末のスパイスにまぶし、香りがなじんだところで乾燥に入ります。要領よく乾かさないとカビが来るので油断できないのです。今年はこの乾燥機で一気に仕上げてしまおうと思っています。

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オリジナルブレンド精油
前々からオリジナルブレンド精油作成というのをやってみたいなと思っていたのですが、このたび第一弾を作成しました。100%天然素材の精油を使用したブレンドです。



お客様は行きつけの美容室Peachさん。



(完成品も写真撮ってたんですがピンボケでした…orz)

美容室にはいろいろなお客様がいらっしゃることを考え、オレンジやベルガモットなど親しみやすい柑橘系を中心にまとめたブレンドです。
オーナーの藤島さんは男性ですし、男性のお客様の比率もかなり高いお店とのことでしたので、あんまり女っぽいのもなーと思い、樹木系の香りのサンプルもお持ちしたのですが、最終的にチョイスされたのはやさしい柑橘系の香りでした。ディフューザーで焚いてくださるとのことですので、どんな雰囲気になるのか楽しみです。あのセンスある空間と音楽に香りがマッチしてくれると良いのですが。
気になる方は大名のPeachさんへぜひ!

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プロフィール
NAME:  かすみはら(かすみ屋)
福岡市中央区大名でひっそりとアロマサロンをやっています。エッセンシャルオイルに限らず、いい香りのお話が大好物です。香水作りのワークショップ、セラピストさんの勉強会なども時々やっています。
mixiコミュニティ:Aromahausかすみ屋
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